【公開日：2025.07.25】【最終更新日：2025.07.10】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23KT0049
利用課題名 / Title
電⼦顕微鏡を⽤いた⾦属有機構造体⽔素発⽣助触媒の担持状態および結晶構造の評価
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
ARIM半導体基盤PF関連課題 / Related to ARIM-SETI
指定なし/No Designation
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials（副 / Sub）革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
触媒材料,カーボン系材料,ナノ粒子/ Nanoparticles
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
鈴木 肇
所属名 / Affiliation
京都大学大学院 工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators Excluding Supporters in the Hub and Spoke Institutes
GUAN JINGYAN
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Supporters in the Hub and Spoke Institutes
清村 勤
利用形態 / Support Type
（主 / Main）技術補助/Technical Assistance（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-403：モノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
⾼効率な光触媒⽔分解を実現するためには、⼀般的に光触媒の表⾯に⽔素発⽣助触媒を担持する必要がある。近年我々のグループは、⾦属カチオンと2,3,6,7,10,11-Hexahydroxytriphenylene (HHTP)配位⼦からなる⾦属有機構造体 (MOF)が⽔素発⽣助触媒として機能することを⾒出した。しかし、担持したMOFのモルフォロジーや結晶構造に関する知⾒は限定的であった。そこで本研究では、電⼦顕微鏡を⽤いてこれらの解明を試みた。
実験 / Experimental
本研究ではまず、各MOFのみの電⼦顕微鏡観察を⾏った。H2O-DMF(1:1, v/v)溶液に⾦属の酢酸塩とHHTP配位⼦を加え、超⾳波分散を五分間⾏った。この分散液を85 ℃で⼗時間加熱し、⿊⾊の沈殿を得た。得られた沈殿を純⽔で三回洗浄し、⼀晩乾燥させて回収した。回収した粉末をエタノールに分散させ、分散液を銅グリッドに滴下し、TEM観察⽤の試料とした。TEM観察はJEM-ARM200Fを⽤いて⾏った。
結果と考察 / Results and Discussion
Cu2+とHHTP配位子からなるMOF、CuCATのTEM像を図1に示す。CuCATのサイズやモルフォロジーが明らかになったことに加えて、格子縞が観測されたことから結晶構造に関する情報も得られた。一方、CuCATの類縁体であるNiCATとCoCATのTEM像（それぞれ図2と図3）からは格子縞が確認されなかった。MOFの結晶性は活性と関係する可能性があり、今後合成法を見直すことでNiCATとCoCATの結晶性を向上させる取り組みも必要と考えられる。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 CuCATのTEM像
図2 NiCATのTEM像
図3 CoCATのTEM像
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
TEM測定の際にご協力いただいた、京都大学化学研究所先端ビームナノ科学センター複合ナノ解析化学の清村勤様に深く感謝を申し上げる。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件