【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.05.13】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24YG0112
利用課題名 / Title
ポリマー熱圧着部の非破壊検査
利用した実施機関 / Support Institute
山形大学 / Yamagata Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
ポリマー,熱圧着,ヒートシール,X線,非破壊,薬品梱包,熱溶着,高分子,熱接合, X-CT,X線回折/ X-ray diffraction,成形/ Molding
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
古川 洋
所属名 / Affiliation
アボットダイアグノステックスメデカル株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
宮田剣 准教授
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
ポリマーシートの熱接合部の工程検査として、ピール試験を実施している。このピール試験は、破壊試験になるため、この度新たに非破壊検査を検討している。X線による非破壊検査についてその可能性を検討した。
実験 / Experimental
ポリマーシートの熱接合部をX線非破壊検査装置 (TXScanner, Micro-focus X-ray CT scanner)(装置ID:YG-602)を用い、2D、3Dの2方式にて観察を行い、熱接合部の形状安定性、接合部に発生する気泡の有無、不純物の有無などについて確認した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1 に溶着_全体のX線による2D撮影像を示す。検査対象の4ユニットが撮影されたが、熱溶着部の観察にはノイズが多く、シート形状の観察では目的の内容を確認しづらく、サンプルを拡大して観察する必要があり、シート状態から単体ユニットに分離して観察する形になった。
Fig.2に溶着_積層のX線による2D撮影像を示す。この映像から熱溶着の状態は十分観察できることが分かった。
Fig.3に溶着_積層_拡大のX線による2D撮影像を示す。この映像から熱溶着の状態をさらに分析できることが分かった。気泡、異物などを特定する時には有効であると思われる。
なを、3D画像についてはデータ量の関係から山形大学へ保管をお願いした。こちらもシート形状での測定は測定方式から難しく、単体ユニットにての評価を行ったと報告をいただいた。
以上の結果より、定常的にはFig.2の解像度でシール幅を確認し、異常部を分析するにはFig.3の拡大が有効と思われる。しかしながら、当初の目的の製品ユニットそのままの形状でのX線非破壊検査は難しく、単体ユニットに分離したサンプリングの形で検査を実施する形になるのでこの測定方法を生産ラインの評価に応用するには更なる工夫が必要となる。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 溶着_全体
Fig. 2 溶着_積層
Fig. 3 溶着_積層_拡大
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
参考文献
(1)高分子包装の要素技術研究―接合技術の原理と応用― Ken Miyata, 剤学, 73 (6), 350-355 (2013)
(2)分子量分布の異なるポリスチレンのホットタック強度と絡み合い挙動の関係 宮田剣、日本接着学会誌Vol.42 No.12(2006)
(3)ナイロン/ポリエチレンフィルムの熱接合部及び非熱接合部における境界部の力学的特性の評価 宮田剣、日本包装学会誌 Vol.19 No.6(2010)
(4)各種高分子フィルム接合のメカニズムの解明と体系化 宮田剣、フジシール財団 研究助成事業成果報告書2021 年 5 月 31 日
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件