利用報告書 / User's Reports

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【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.03.13】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

24KT2338

利用課題名 / Title

分子薄膜ヘテロ接合の透過型スピン分解電子線分光に向けた金メンブレンの作成

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

CVD,スピントロニクス/ Spintronics,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

黒田 健太

所属名 / Affiliation

広島大学 大学院先進理工系科学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

武田崇仁,岩田拓万

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

江崎裕子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-108:レジスト塗布装置
KT-121:マスクレス露光装置
KT-203:電子線蒸着装置
KT-205:プラズマCVD装置
KT-234:深堀りドライエッチング装置(1)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

分子金属薄膜ヘテロ接合を跨ぐ伝導電子の伝導やスピン注入に関する機構の理解は,分子スピントロニクスをデザインしてその機能特性を高める重要な試みである。これまで磁気抵抗効果やスピンホール効果などの巨視的な電気磁気輸送特性を調べることでスピン輸送現象が議論されてきた。本研究では,ヘテロ接合を超高速で伝導する電子の運動状態とスピン情報を直接観測できるポンプ・プローブ法と透過型スピン分解電子線分光を組み合わせた実験手法を用いて,電子構造レベルでミクロな視点からスピン輸送現象へアプローチする新たな実験を実施する。これまで例のないこのような実験を実現させるために,本課題では,透過型スピン分解電子線分光を適用可能な分子金属薄膜ヘテロ接合の土台として必要となる金メンブレンを製作加工する。

実験 / Experimental

両面研磨4インチSiウェハに対して、はじめに表面にプラズマCVD装置(KT-205)を用いてSiO2を蒸着後、電子線蒸着装置(KT-203)を用いてCr、Auの順で蒸着を行った。次に裏面に、レジスト塗布装置(KT-108)を用いてレジストを塗布し、直径10-50umの円の周期パターンをマスクレス露光装置(KT-121)を用いてリソグラフィーし、Aレジスト現像装置(KT-110)を用いて現像を行った。続けて、裏面から深堀りドライエッチング装置 Φ6"仕様(KT-234)を用いてSiO2層まで深掘りした後に、HFでSiO2をウェットエッチングすることでAu/Crのメンブレン構造を作製した。

結果と考察 / Results and Discussion

SiO2上のAu/Crの蒸着の際に蒸着ムラができていた。原因としては、SiO2蒸着前のSiウェハの表面酸化除去後のウェハ表面の乾燥が不十分だったことが考えられる。改善のため、仕上げにウエハスピン洗浄装置(KT-111)を用いてウェハの洗浄および乾燥を行う必要がある。以降のプロセスに関しては、直径50umのパターンについては所望のメンブレン構造が得られたが、径が小さいパターンについては穴が小さすぎるためにガスや液が入りにくいという問題があるためにメンブレン構造にはならなかった。直径50um程度のパターンで今後は作製する必要がある。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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