【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.04.03】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24KT0017
利用課題名 / Title
水電解用触媒の構造解析
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion（副 / Sub）革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
水電解,エネルギー貯蔵/ Energy storage,電子顕微鏡/ Electronic microscope,水素貯蔵/ Hydrogen storage
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
松本 充央
所属名 / Affiliation
京都大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
清村 勤
利用形態 / Support Type
（主 / Main）技術代行/Technology Substitution（副 / Sub）,機器利用/Equipment Utilization
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-403：モノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、水素エネルギーの利活用が期待されており、水素製造技術としての水電解の研究に注目が集まっている。水電解装置の大面積化を考えると、遷移金属酸化物を電極触媒として利用できるアルカリ溶液系の水電解が有利であるものの、水素発生反応（OER）の過電圧の低減や高耐久性の付与など課題も多い。これらの解決には、水電解における触媒の活性支配因子や劣化因子に立脚した新たな触媒設計指針が必要である。そこで本研究では、水電解触媒の構造や元素組成の空間分布およびそれらの電気化学測定前後の変化を解明することを目指した。
実験 / Experimental
粉末試料を 2-プロパノールに分散させ、分散液をカーボン支持膜付きCuグリッドに滴下しTEM観察用の試料とした。モノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡(JEM-ARM200F)を用いて試料を観察するとともに、TEM-EDSマッピングにより元素分布像を取得した。
結果と考察 / Results and Discussion
典型的なアルカリ系水電解触媒として知られているBaSrCoFeO系触媒に着目しTEM-EDS分析を行った。合成直後（OER活性評価試験前）においては、各元素が触媒粒子内に均一に分布していることが分かった。OER活性評価試験後の触媒のTEM-EDS分析では、触媒表面からBaとSrが溶出し、表面にCoとFeリッチな層が形成されている様子が確認できた。この触媒は定電流過電圧が徐々に低下することがわかっており、このような表面層の形成がOER活性向上に寄与していることが示唆された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- Weijie Cao, Mukesh Kumar, Neha Thakur, Mitsuhiro Matsumoto, Yoichiro Tsuji, Toshiki Watanabe, Toshiyuki Matsunaga, Yoshiyuki Kuroda, Shigenori Mitsushima, Yoshiharu Uchimoto, Elucidation of the Factors Governing the Oxygen Evolution Reaction in Ba0.5Sr0.5CoxFe1-xO3-δ Catalysts via Operando Hard and Soft X-ray Absorption Spectroscopy, Catalysis Science & Technology, under review
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件