利用報告書 / User's Reports

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【公開日:2025.04.18】【最終更新日:2025.01.09】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23WS0371

利用課題名 / Title

超多極リング磁⽯を有する⾼トルクマイクロフラットモータの開発

利用した実施機関 / Support Institute

早稲田大学 / Waseda Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

MEMS/NEMSデバイス/ MEMS/NEMS device,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,成形/ Molding,リソグラフィ/ Lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

進士 忠彦

所属名 / Affiliation

東京工業大学 科学技術創成研究院

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

永井慧大

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

齋藤美紀子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

WS-005:精密めっき装置群+ドラフト群
WS-016:レーザー直接描画装置
WS-009: Deep-RIE装置
WS-006:プラズマアッシャー
WS-003:電子ビーム蒸着装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

IoTの発展に伴い,低電圧駆動が可能な電磁MEMSデバイスの必要となってくる.電磁MEMSデバイスの問題である,発⽣⼒の向上には磁⽯の微細加⼯・微細多極着磁技術が不可⽋である.そこで,レーザ局所加熱を⽤いた着磁法を開発し,直径約10 mm, 厚み0.3 mmの薄板リング焼結ネオジム磁⽯に,80極の超多極着磁を実現した.この磁⽯を⽤いて,電磁マイクロフラッ トモータを開発し,微細多極着磁技術を⽤いることによる,電磁MEMSデバイスの性能向上を⽰す.

実験 / Experimental

電磁マイクロフラットモータの部品である,平⾯マイクロコイルの製作を⽬的とし,技術代⾏を依頼した.主な製作プロセスとして,Deep-RIEでシリコン基板に溝加⼯を施し,その溝を銅メッキで埋めることで,コイルを形成する.シリコン基板 20×20×t0.4に対して,コイルを形成する.溝加⼯に必要なマスクはレーザ描画装置を⽤いて形成し,その条件を表1に⽰ す.マスクパターンは,基板上にコイルが1個形成されるパターンで実験した.Deep-RIEを⽤いた溝加⼯では,⽬標溝深さ50 µmに対して,溝深さを決定するLoop Count数を決めるために,Loop Countを10,11,20の三種類で加⼯し決定した.溝加工後のレジスト剥離ではプラズマアッシャーとレジスト剥離液を使用した。絶縁膜として,酸化膜を三連電気炉で成膜し分光エリプソメータで膜厚を測定する.Cuメッキのシード層として,Ti/Cuを電⼦ビーム蒸着装置で成膜する.Cu系バブリング(パドル)めっき装置を⽤いて,DeepRIEで加⼯した溝を銅で埋める.Cuめっき 浴条件を表2に⽰す.また,今年度はホール素⼦設置のために,基板裏⾯にDeep-RIEを⽤いて溝加⼯を追加した.

結果と考察 / Results and Discussion

DeepRIEを⽤いた溝加⼯は,Loop countを11で実験し,図1のように溝深さは,Loop countが11で54.7~55.2 µmであった. ⽬標深さ50 µmであるが,後⼯程のCMPプロセスでの削りしろを考慮し,Loop Countは11とした.銅メッキは,端⼦部とその他表⾯部は導通が確認されることから全⾯にCuめっき膜が形成されている.また,図2にコイル裏⾯の加⼯結果を⽰す.この加⼯溝に,ホール素⼦(HG-0711,旭化成)が嵌ることを確認した.そして,製作した平⾯ミアンダコイル基板と微細多極着磁されたリング磁⽯を⽤いて,マイクロフラットモータを試作した.基板裏⾯に設置したホール素⼦信号を⽤いた回転⾓度制 御を実現した.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


表1 レジストマスク形成条件



表2 銅めっき浴の条件



図1 Deep-RIEによる表面溝加工深さ



図2 裏面溝加工結果


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:1件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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