【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.03.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

24KT2411

利用課題名 / Title

血中循環腫瘍細胞(CTC)分離デバイスの開発

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication（副 / Sub）-

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials（副 / Sub）次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials

キーワード / Keywords

血中循環腫瘍細胞,リキッドバイオプシー,マイクロ流路,誘電泳動,細胞分離,リソグラフィ/ Lithography,光リソグラフィ/ Photolithgraphy

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

脇坂 嘉一

所属名 / Affiliation

株式会社AFIテクノロジー

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

河原克明,大代京一

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-103：レーザー直接描画装置
KT-111：ウエハスピン洗浄装置
KT-119：両面マスク露光&ボンドアライメント装置

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

がん患者の血中に僅かに存在する血中循環腫瘍細胞(Circulating tumor cells; CTCs)はリキッドバイオプシーの有望なターゲットとされているが、CTCsは血中の細胞1億個に対し1個あるいはそれ以下の割合でしか存在せず、簡単には分離できない。そこで、我々はサイズ分離が可能な流体力学的フィルター（hydrodynamic filtration: HDF）と電気的特性分離が可能な誘電泳動（dielectrophoresis: DEP）を統合した細胞分離デバイスを開発した（参考文献1）。
本デバイスは前段にHDF、後段にDEP電極を組み合わせており、前段での各流路への液分配比率が後段でのDEP分離に影響する。今期はHDF流路設計が液分配性能におよぼす影響を検討するため、HDF流路本数などを変えたものの試作を実施した。

実験 / Experimental

設計した流路形状をレーザー直接描画装置（KT-103）でマスクブランクスに描画し、流路パターンのフォトマスクを作製した。次に、4インチシリコンウェハにSU-8 3050をスピンコートした上で、両面マスク露光&ボンドアライメント装置（KT-119）で流路パターンを露光、現像し、PDMSマイクロ流路型を作製した。作製した流路型にPDMSの主剤と硬化剤を混合後脱気したものをキャスト、加熱によりしてPDMSマイクロ流路を成型した。PDMSを離型して切り出しを行いプラズマ照射にてガラス基板に接合した。

結果と考察 / Results and Discussion

今回のプロセスは、レーザー直接描画装置によるフォトマスク作製、エポキシ系ネガ型フォトレジストであるSU-8をシリコンウェハに塗布、現像することでマイクロ流路型を作製しするという一般的な方式であるが、設計した流路形状を持つ所望のPDMS流路を作製することができた。今後は作製したマイクロ流路を用いてHDF性能の検証などを実施する予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations

その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)

[参考文献]　Oshiro et al., Fabrication of a new all-in-one microfluidic dielectrophoresis integrated chip and living cell separation, iScience 2022, 25(2) 103776, doi: 10.1016/j.isci.2022.103776

成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)

口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.

特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件